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2025.05.04

法面工事での 親綱運用の基本と注意点

法面工事で

命を守る落下防止ロープ

 

建設業、とくに法面工事の現場では、

常に高所や急斜面での作業が求められます。

そうした危険な作業環境で、作業員の命を守る命綱

――それが親綱(おやづな)」です。

この記事では、北摂constructionが現場で実施している安全対策の実例を紹介しながら、厚生労働省の『ロープ高所作業特別教育用テキスト』に基づいて、親綱の重要性を分かりやすく解説します。

 

 


 

法面工事で使われる

落下防止ロープの基本

 

親綱とは、高所作業時に作業員の墜落を

防ぐために設置するロープです。

作業員はフルハーネス型墜落制止用器具を装着し、

ロープ用移動式落下防止器具(ロリップ)

親綱に接続して作業を行います。

万が一足を滑らせても、ロリップが親綱を介して作業員を支え、命を守ってくれる仕組みです。

 

 


 

なぜ親綱が重要なのか?

法面作業におけるリスクと対策

 

法面工事の現場では、30度を超える急斜面足場が不安定な場所も多く、重機が入れない区域では人力作業が不可欠です。

このような過酷な環境では、

親綱と安全帯はまさに命を守る最後の砦となります。

 

【親綱設置のポイント】

• たるみのない適切な張り方

• 確実な固定と定期点検

• 作業範囲をしっかりカバーする設置計画

 

 


 

【テキスト引用】

親綱接続の義務とは?

 

厚生労働省の『ロープ高所作業特別教育用テキスト』では、次のように定められています。

「作業に際しては、常に親綱等にロリップを接続した状態で行うこと。」

「ロープ高所作業を行うときは、安全帯を取り付けるための『ライフライン』を設ける必要がある。」

つまり、親綱への接続はマナーではなく

命を守るルールです。

とくに法面作業では

「2点支持の確保」接続忘れを防ぐ行動習慣」が、

重大災害の防止に直結します。

 

 


 

北摂constructionが実施する

現場での安全対策の取り組み

 

北摂constructionでは、すべての現場で以下のような安全管理の徹底を行っています。

 

安全対策項目 内容
KY活動(危険予知) 毎朝のミーティングで全員が作業リスクを確認
親綱の点検 設置前の支柱・ロープの状態を複数人で確認
ハーネス訓練 正しい装着方法を実技で徹底教育
新人教育 ロープ高所作業に必要な基礎知識を入社初日から指導

 

私たちが一番大切にしているのは、

「できること」より「無事に帰ること」。

安全第一の社風が、

現場での信頼や継続雇用につながっています。

 

 


 

【災害事例】2024〜2025年に

発生した法面作業中の転落事故

 

法面作業中の墜落事故は、現在でも発生しています。

以下は実際の報告事例です。

 

1. 2024年11月12日|島根県浜田市

災害復旧工事中、作業員が法面から転落し意識不明。

 

2. 2024年11月13日|同市の別現場

地質調査中、70歳の作業員が転落し重体。

 

3. 2025年2月|某発電所造成現場

法面伐採作業中に転落、重大災害として報告。

 

多くの事故で共通していたのは、

「親綱未使用」「接続忘れ」「安全帯不備」といった

基本的な安全措置の不徹底でした。

 

 


 

まとめ

“当たり前の安全”が命をつなぐ

 

法面工事では、一瞬の油断が大きな事故に直結します。

親綱・ハーネスの正しい使用こそが、

プロフェッショナルとしての最低条件です。

北摂constructionは

「人がいてこそ現場が動く」という信念のもと、

全員が安心して働ける環境づくりに取り組んでいます。

未経験でも大丈夫。まずは“親綱”の大切さを知ることが、プロへの第一歩です。

北摂constructionは、あなたの“最初の現場”を全力でサポートします。

 

 


 

【参考資料】

• 厚生労働省『ロープ高所作業に係る特別教育用テキスト』

https://jsite.mhlw.go.jp/niigata-roudoukyoku/library/niigata-roudoukyoku/roudoukyokunituite/kantokusyo_oshirase/03/28/280530ro-pukousyosagyoukaisetu.pdf

• 厚生労働省『職場のあんぜんサイト』

https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen_pg/SAI_LST.aspx